東谷山山頂コース

東谷山山頂コースを紹介します。
所要時間目安:120分
集合場所:東谷山白鳥古墳
ゆとりーとライン「東谷橋バス停」から国道を庄内川上流に向かって約3分歩くと東谷山白鳥古墳に着きます。
ここでガイドたちと待ち合わせです。
東谷山白鳥古墳は名古屋市で唯一横穴式石室が完全に残る古墳です。直径16~17mの円墳で、刀や鏃、須恵器、馬具などが副葬されていました。この周辺にはいくつかの円墳が築かれましたが、多くは滅失しました。
古墳時代後期の古墳がからスタート!白鳥橋を渡って、住宅街をしばらく登ります。
この辺りの住宅街には、かつては群集墳がありましたが、宅地化とともに多くが消滅しました。
しばらく歩くと、山道に入ります。198mの東谷山登山ですが、途中2度ほど休憩します。

東谷山山頂に着くと、「ストーンテーブル」とよばれる
平らな石が飾られています。
これは、かつて住宅街になる前に麓にあった東谷山3号墳の石室の石材を山頂に飾ったものです。
東谷山3号墳からは須恵器の他に農具の刃先と考えられる鉄製品、墳丘には埴輪があったのですが、東谷山の古墳群の中では最も時代が新しい埴輪で、このころから先は埴輪が作られなくなっていったと考えられます。
山頂には尾張戸神社(おわりべじんじゃ)があり、尾張戸神社の社殿は古墳の上に築かれています。
これが尾張戸神社古墳です。
この辺りで最も古い時代の古墳と考えられています。直径27.5mの円墳といわれ、現在でも葺石が露出しているのを確認できます。葺石の中に石英が含まれ、この様式から麓の白鳥塚古墳と同時期の古墳と考えられています。
バイオトイレがあり、ここでしばらく休憩です。展望台からは、瀬戸側や春日井側の景色が楽しめます。遠くには、名古屋駅の高層ビル群が見えます。

山頂から少し下ると中社古墳に着きます。
中社古墳は、白鳥塚、尾張戸神社古墳に後続する古墳と考えられており、調査によって発見された円筒埴輪のレプリカや葺石の様子を復元したものを見ることができます。
地山を削って造られた前方後円墳で、墳長は63.5m
畿内の埴輪と見分けられないほどの立派な円筒埴輪のほか、家形埴輪、盾形埴輪も出土しています。
ヤマトの埴輪と同じ様式の埴輪があること、古墳の築造方法などからもヤマトの政権との関わりが深いと思われます。
また、しばらく下ると尾根には南社古墳があります。
中社古墳と同時期の古墳と考えられ、中社の被葬者と関係がある人物の墓かもしれません。ここにも円筒埴輪のレプリカが置かれています。私たちの仲間もこのレプリカづくりに参加しました。
麓に近づくと、古墳時代後期の群集墳がいくつかあるところを通ります。
このあたりの石を名古屋城築城の時に石材として運んだという言い伝えもあり、石を運ぶための跡が残った石もあります。

最後は東谷山フルーツパークのわきに到着します。
東谷山フルーツパークに立ち寄って、季節のフルーツを購入したり、フルーツパフェ・冬は焼き芋なんかを食べてみてはいかが?
きっと今日の思い出になりますよ。
ここでガイドとは解散です。道沿いに下っていけば15分ほどで東谷橋のバス停に戻れます。
途中に白鳥塚古墳もありますので、そこまでガイドをご希望であれば、お供します。
高蔵寺駅にはさらに10分程度歩きます。少ししっかり歩きたい人にはお勧めのコースです
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