2019年3月13日(水)
歴史の里マイスターの会有志による一泊研修旅行の始まり。
会員有志による研修旅行は、日帰りでは年に数回実施していますが、宿泊研修は年度末に行う恒例行事。
当日は、研修計画を練りに練ってくださった幹事さんが、急遽業務の都合により参加できなくなり、大変残念。にも拘わらず、氏は出勤前だからと、集合場所に駆けつけ、見送ってくださる。なんと律儀な。

研修初日は、現地集合組も加え16名で名張市内歩き。
古墳時代の豪族により大小様々な古墳が築かれた「美旗古墳群」を、
馬塚古墳→美波多神社→毘沙門塚古墳→女良塚古墳→殿塚古墳→貴人塚古墳の順で巡りました。
中でも、墳長142メートルの馬塚古墳は、三重県下2番目の規模を誇る偉容。

また、墳長88メートルの殿塚古墳は周囲に建造物がなく、平坦な空間に囲まれ雄大な雰囲気を醸していました。
午前最後の見学地「美旗市民センター」は、前方後円墳の外観を呈し、「古墳の街だなあ」と思わせるのも、なるほどと実感。

午後は、城之越遺跡の見学。
井泉から流れ出る水による祭祀が行われたこの遺跡は、大溝の遺構を冬場の凍結から守るため、全面シートで保護されていました。
ここで研修初日の予定終了。
一路宿泊地の松阪市へ。
夜のお楽しみは居酒屋での懇親会。店からプレゼントされた日本酒の銘酒は、皆さんの好評を博し、宴が一層盛り上がりました。

3月14日(木)
研修第2日。
名古屋からマイカーで駆けつけた現地集合組も含め、17名で松阪市内巡り。
久保古墳→宝塚1号墳・同2号墳→松阪市文化センター・はにわ館の順です。
久保古墳は、南勢地方最大規模の墳長52メートルの円墳で、新興住宅地に囲まれていました。

宝塚1号墳・同2号墳周辺は、全体が宝塚古墳公園として整備されており、同1号墳の墳頂からは360度の景観が開けていました。
伊勢湾を航行する大型船も遠望でき、当時の首長になった気分で感慨にふけることができました。


松阪市文化財センター・ギャラリーはにわ館は、元紡績会社の広大な敷地を松阪市が「鈴の森公園」として整備した中に立地しています。
宝塚1号墳から出土した日本で最大の船形埴輪は必見です。
2日間ともに好天に恵まれましたが、初日は台風襲来かと思われるほどの強風で、しかも3月とは思えない低気温に悩まされました。
名張・松阪両市ともに、大和朝廷との関係性の中で重要な地であることを知り、古墳への新たな認識を積み上げることができました。2日間の研修企画と当日の采配をふるってくださった幹事さんに、重ねて深謝。