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岐阜県大野町の古墳巡り~上磯・野古墳群とあけぼのミュージアム~

12月の現地研修は、昨年の緊急事態宣言により中止、延期となっていた大野町にある上磯古墳群と野古墳群、そして今年6月に開館した埋蔵文化財センター(あけぼのミュージアム)巡りを行いました。参加者はJR大垣駅集合組14名、現地直行組5名の合計19名。

 

冬晴れのお天気に恵まれ、満喫の古墳巡りでした。

 

大野町は北部に高さ300m程の山地があるが、根尾川と揖斐川に挟まれた合流地域に位置し、河川に囲まれている。

このような限定された地域に、発生から終焉に至る古墳が所在するのは全国的にも珍しく、貴重である。

大垣駅よりバスに乗り最初の目的地である上磯古墳群に向かう。車窓より初冠雪をいただいた伊吹山が目に入って来た。

この雄大さを古代の人々も感じていたことだろう。

 

上磯古墳群の近くにあるバラ公園にて、電車組と直行組合流。

本日のスケジュールを説明し、上磯古墳群に向け出発。

上磯古墳群は笹山→北山→南山の前方後方墳三基と亀山の前方後円墳一基からなり、3世紀末から4世紀を通し築造された前期古墳群だ。ここに邪馬台国と敵対した狗奴国が有ったのか?と妄想しながら歩く。北山古墳はA氏によれば 、冬至の「日の出」軸ラインを意識した造りで、愛知県犬山市東之宮古墳と同じと注目している。今年の冬至は12月22日だ。

上磯に別れを告げて、バラ公園で間隔を取りながら、黙食にて15分程のお昼タイム。11時半のバスとタクシーを利用してあけぼのミュージアム に向かう。

今年の6月にオ-プンした大野町の歴史を紹介する施設である。その中で上磯古墳の鏡、野古墳の埴輪、鏡等が展示されている。今回は学芸員さんに両古墳と出土品の解説をして頂いた。

昨年であれば、この施設も無く学芸員さんのお話しも聞けなかった。一年の辛抱が良い結果に導いてくれた。感謝、感謝。

学芸員さんとミュージアムに別れを告げて、次の目的地である野古墳群に歩いて約30分かけて向かった。

野古墳群は5世紀中葉~6世紀初頭に造営された古墳群で、9基が現存しており消滅した8基と併せて17基が確認され14基が国の史跡として指定されている。

上磯古墳群の真北に当たり、前期古墳と中期古墳との位置関係が何を意味するかを想像すると面白い。

南屋敷西古墳で 埴輪発見 (大はしゃぎ) 拾った埴輪は元の位置に戻しておきました。

写真を撮って納得

登越古墳は野地区最大(83m)の前方後円墳

乾屋敷古墳は最初の前方後円墳

南出口古墳からはりゅう金獣鏡帯出土

モタレ古墳は、我々がガイドする「しだみ古墳群」でもお馴染み「帆立貝式古墳」

午後2時半、予定より少し早いがモタレ古墳で本日のスケジュールを終了。

電車組と直行組がそれぞれ帰路に向かう。電車組は大野バスセンターまで約20分の徒歩。疲れて足どりが重いが、三水川の桜並木は古墳群から大野町役場まで続く、春は綺麗だろうと思いながら歩く、役場の前がバスセンター。

 

バスセンターで30分程休憩し、岐阜行きのバスに乗車して岐阜駅で解散。

 

電車組みはバスと徒歩での古墳巡りで、リタイアする方も無く、約8キロ完歩。

 

メンバーSさんのつぶやき

皆さんの観察眼も回を重ねるごとに進化して、これも現地研修の賜物かな!

妄想も入り乱れ、いつも楽しい古墳巡りです。

 

参加の皆さんお疲れ様でした。