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20221014春日井市民俗考古展示室 企画展展示解説(その2)

春日井市民俗考古展示室 企画展展示解説

 「推論‼一片の埴輪から・・・~大垣戸狐塚古墳出土埴輪の技術系譜をめぐる歴史像~」

 

春日井市の秋の考古企画展を展示解説付きで見学するのは4回目、浅田先生の熱心な解説が毎回好評です。18名が参加しました。

「大垣戸(おおがいと)狐塚古墳」は春日井市気墳町にあり、平成4年、道路工事の際に発見されましたが、墳丘・主体部は削平されていました。6世紀中葉に築造の直径約20mの円墳とみられ、周溝から埴輪と須恵器が出土しています。ここから一片だけ、尾張型円筒埴輪ではない埴輪片が出土し、尾張地域の下原古窯(春日井市)と三河地域の上向イ田窯(豊田市)の〝工人の技術交流″を考えるのが企画展のテーマです。

 

大垣戸狐塚古墳の埴輪  左)尾張型円筒埴輪  右)三河系埴輪と思われる一片

 

浅田先生は、尾張型埴輪の製作技法と焼成方法、三河系埴輪の製作技法を事細かく解説、予定を大幅に越え、1時間35分、熱のこもった解説をして下さいました。解説パネルは40枚もあり、すべては無理でしたが、解説の後に質疑応答があり、12時半ごろまで丁寧に答えて頂きました。

浅田先生、ありがとうございました。