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2023年4月11日奈良桜井市南部を訪ねました。

桜井茶臼山古墳からメンバー3名でスタートです。興味のある方はご覧ください。

 

 まずは、近鉄桜井駅から歩いて20分、桜井茶臼山古墳に到着。

墳長207mの前方後円墳(3世紀末、後円部径110m、前方部幅61mで柄鏡形。碧玉製の玉杖、その上部に付く玉葉などが出土。384点の破片から81枚以上の銅鏡が見出されました。

 

    桜井茶臼山古墳をあとにして、一般住宅の裏手にある墳丘へ(古墳とは認知されていないため、仮称:上げ山古墳。円墳か前方後円墳に相当)。伝承では被葬者は桜井弓張皇女(敏達・推古天皇の皇女)。墳頂は平らなマウンド状で周りをテラスが取り巻いていました。

    次に、鳥見(とみ)丘陵の西部に位置し『延喜式』に記された等彌(とみ)神社(伝・神武天皇霊畤地)を散策。境内には万葉歌碑がありました。

    妹が目を 始見(はつみ)の崎の 秋萩は この月ごろは 散りこすなゆめ (巻8-1560)

 (妻の目をわずかに見る、始見の崎の秋萩は、今月ばかりは決して散らないでほしい。)

 

    窺狙ふ 跡見(とみ)山雪の いちしろく 恋ひば妹が名 人知らむかも  (巻10-2346)

 (獲物をうかがい狙う跡見――跡見山の雪のようにはっきりと恋を態度に出したならば、妻の名を人々が知ってしまうだろうかなあ。)

 

    射目立てて 跡見の丘辺の 瞿麦が花 総手折り われは行きなむ 寧楽人の為(巻8-1549)

(射目を立て跡見を置く――跡見の岡のほとりのナデシコの花よ。たくさん手折って行こう。奈良で待つ人のために。)

    神社をあとにし、メスリ山古墳へ向かう途中、偶然見つけた「お好み焼き屋」で昼食。大阪風のやや甘い焼きソバでした。そしてメスリ山古墳へ。

    メスリ山古墳(4世紀前半、墳長224m、後円部径128m、前方部幅80m)は後円部がかなり高くなっています。そこに見える天井石。8個のうち1つは、兵庫県の竜山石。その上に横たわる人物はどんな夢を見ているのでしょうか。

  最後の安倍文殊院には西古墳・東古墳があり、後者は7世紀前半の約30mの円墳で、横穴式石室。あと名物の亀パンで元気を回復し桜井駅に向かいました。

参考 「ヤマトの王墓 桜井茶臼山古墳・メスリ山古墳」(新泉社、千賀久2008年)

(新星イケメンクラブ)