· 

20230518 現地研修「土岐市の巨大横穴式石室 乙塚古墳と隠居山からの眺望を楽しむ」

岐阜県土岐市にある土岐市美濃陶磁歴史館では、6月4日まで史跡整備完了記念『乙塚古墳とその時代』×重要文化財公開『元屋敷陶器窯跡出土品展』が開催されています。

 

この度、美濃地方最大級の横穴式石室を持つ大型方墳「乙塚古墳」と土岐市で最大級の円墳「段尻巻古墳」の保存整備がいったん完了したのをうけて、現地研修として、この企画展を訪れました。

 

まず、土岐市美濃陶磁歴史館の澤井学芸員より、土岐市を中心としたこのあたりの古墳時代から飛鳥時代にかけての様相、流れを解説してもらいながら、古墳の副葬品についても詳しく教えていただきました。

そのあと、整備された段尻巻古墳と乙塚古墳を見学しました。石室の中も見学させてもらい、石室の大きさ、石敷き、鏡石の大きさなど実感することができました。

午後からは、中世から近世の窯跡遺跡を解説していただきました。江戸時代の連房式登窯の跡は圧巻でした。

最後にまた歴史館に戻り、美濃、土岐周辺の焼き物の歴史について教えていただき、古瀬戸や織部の貴重な作品を見学しました。

「これに値段をつけるとしたら?」という質問も飛び出し、一同でその価値に驚くばかり。

 

古墳時代後期から飛鳥時代にかけての、尾張地域とのあり方の違いを感じ、我々のガイドする志段味古墳群を考える上でも貴重なお話が聞けました。

午前、午後と長時間にわたり詳しく解説していただき本当にありがとうございました。