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私のおすすめの書籍 ~その16~  推薦 歴史の里マイスターの会 O崎さん

「天界図像の古代学」 塚田良道著 (敬文舎2026)

 

 前半は大刀や鏡などの古墳の副葬品に描かれた『魚、鳥、馬など』の図像を論じています。(上の表紙には、江田船山古墳出土の大刀に象嵌された魚と鳥の図が出ています。)また、魚をくわえる鵜の埴輪(保渡田八幡塚古墳)や屋根先に魚とそれをついばむ鳥を描く家形埴輪(今城塚古墳)で問題提起しています。

 

 後半はキトラ古墳の天文図に見られるような天界図像を東アジア全体とのつながりの中で述べ、 魚や鳥の住む水の世界から、空の空間への広がりは中国や高句麗の壁画などに起源があるとの説明もあります。

 

 次のようなまとめも出てきます。

「推古朝におこなわれた国家体制の整備の過程で、古墳時代以来の天の北極を倭王の象徴とする思想と、緯書[いしょ、儒教の思想を神秘的な視点でまとめた書]の言葉とが結びつき、君主号としての天皇号が生み出され、その結果として八角墳の天皇陵古墳が登場し、『万葉集』で「八隅知之[やすみしし]」が使用されるようになった、というのが本章の結論である。」と第5章「天界図像の展開」の末尾にあります。

 

 なお、三足烏や赤烏にも言及があり、豊富な話題が議論されています。

 古代に現れた図像に興味のある方はぜひご覧ください。